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武蔵野市、IoTを活用した「エリア情報サービス」を導入。災害情報の共有にかかる時間を約80%短縮[ニュース]

武蔵野市、IoTを活用した「エリア情報サービス」を導入。災害情報の共有にかかる時間を約80%短縮[ニュース]

【概要】

株式会社日立システムズ(代表取締役 取締役社長:柴原 節男、本社:東京都品川区/以下、日立システムズ)は、IoTを活用して特定地域のセンサー・映像情報をリアルタイムに収集・把握・共有し、現場の情報を可視化させ、地域防災や観光促進など、さまざまなシーンで活用できる「エリア情報サービス」の提供を開始した。

「エリア情報サービス」は、映像や画像を含む地域の情報をクラウドで一元管理することで、時間や場所を問わず情報の共有が可能とる。災害発生時には、IoT機器から収集した情報の活用や現場の映像や画像をスマートデバイスなどで撮影・登録することで、災害地域全体の状況を迅速に把握することができ、避難所や対策本部など離れた場所にいる職員ともリアルタイムに共有できるものとなっている。

【背景】

内閣府が定める「災害対策基本法」第42条に基づき、自治体は地域防災計画を策定し、災害発生時には災害応急対策および応急措置を実施する義務があるとされている。特に、近年の災害の大規模化にあわせて、迅速に対応が行えるよう防災情報システムなどを活用した情報の収集と共有、伝達を行う機能の充実が求められている。

しかし、その対応状況は、予算面などの理由から、自治体によって開きがあるのが現状。また、導入されているシステムによっては、災害現場や避難所などからは利用できず、システムへの入力は庁内の職員が無線や電話を用いて現場の状況を確認しながら行う必要があり、正確な情報を早急かつ安価に共有できる仕組みの導入が課題となっていた。

【詳細】

こうした背景を踏まえ、日立システムズは、地域防災を支えるエリア情報データ連携ツールとして「エリア情報サービス」の提供を開始した。

「エリア情報サービス」は、クラウドサービスであり、インターネットに接続可能な端末さえあれば、さまざまな場所・デバイスから情報の登録や確認が可能であるため、IoT機器を活用して、各種センサーなどで収集した情報の登録やスマートデバイスなどで撮影した映像・画像などの情報を簡単に登録することができ、災害発生時に状況の早期把握と共有が図れるほか、従来のシステム開発に比べ安価かつ容易に導入することができるものとなっている。

また、災害現場の情報を地図情報と連携して表示することで、対策本部で地域全体での災害状況を視覚的に把握できるため、迅速な意思決定を支援する。

さらに、映像や画像を登録する際、文字情報を追加できる「タグ付け機能」を備えており、特定のタグが付いた映像や画像のみを検索することも可能となっている。これにより、同様または関連する災害の映像や画像をすぐに抽出、確認することでき、過去の被災状況との比較も容易に行うことができる。

【武蔵野市での導入実績】

武蔵野市(市長:松下 玲子/東京都武蔵野市)は、2021年3月に「エリア情報サービス」を導入。それまでは、独自の防災情報システムを導入していたが、システムへの入力作業は防災課職員のみに限られていた。さらに、無線や電話、FAXで届けられる情報を防災課職員が取りまとめて行っていたため、災害が同時に広範囲で発生した場合、処理が追いつかない可能性があり、迅速な情報収集や共有が課題となっていた。また、庁舎内に構築されたシステムであるため、災害により庁舎が被害を受けた場合にはシステムが利用できず、災害応急対策および応急措置を実施できなくなる懸念もあった。

今回、武蔵野市はそれまでの防災情報システムに代わり本サービスを導入し、情報共有作業を効率的に視覚化したことで、災害情報を取得してから共有するまでに最低でも5分はかかっていたのが1分以内で済むようになり、約80%の時間短縮になったという。また、インターネットに接続可能な端末があれば、職員が現場からでもリアルタイムにシステムにアクセスし、写真による報告ができるため、正確な情報による意思決定の迅速化が図られたとしている。

本サービスは、地域防災以外の用途でも活用可能なものとなっている。地域や施設に設置されたカメラの映像やGPSによる位置情報など、他の情報と組み合わせることで、地域の混雑解消や観光促進、製造現場での部品位置把握・作業の滞留状況改善、物流業における車両の現在地情報や配送地点の登録による効率的な運送計画の立案など、さまざまなシーンで活用できる。例えば、カメラ映像から人流・密度の情報を収集し分析することで、特定地域の混雑を緩和する施策の検討が可能だ。他にも、地域の観光施設や店舗など観光情報を一元管理し、観光客に対してデジタルサイネージなどを通じて各種情報を配信することで、店舗の混雑状況、天気や来訪客の属性に合わせた観光プランを提供できるようになる。

武蔵野市においても、道路管理課や水道部、公園管理の課(緑のまち推進課)など、防災課以外の地域の現場を管理している他部門でも、地図情報と連携して情報を管理できる点が評価されている。

(執筆:デジタル行政 編集部 大野 裕貴)