茨城県、県庁にて次世代 AI-OCRの導入検証実施[ニュース]
2025年7月より、茨城県は県庁において次世代 AI-OCRである「RECERQA Scan」の導入検証を実施している。今回の取り組みは、東京都港区の株式会社リチェルカ協力によるもの。
背景
茨城県では、DX実現に向けたさまざまな取り組みを続けている。
行政のペーパーレス化やRPA導入による業務時間削減などの成果を上げているほか、2024年にはChatGPTを現場検証に組み込み、職員1人につき月127分の業務時間を短縮した。
そうした中で残っている課題のひとつが、支払票をはじめとした多様な紙・PDF帳票の手入力や目視チェックにかかる労力だ。
従来型AI-OCRでは帳票ごとに追加学習や設定が必要となり、頻繁に形式が変化する自治体業務には適合しづらい。
これらの理由から、学習不要で非定型帳票を読み取り可能な「RECERQA Scan」が課題解消手段として浮上した。
検証概要
期間:2025年7月〜9月
対象部門:会計事務局(支出管理)・総務部(旅費精算)
検証書類:会計事務局 支出チェック時における帳票の仕分け・入力の自動化
総務部 出張経費領収書の入力自動化
主な検証項目:書類自動判定・項目抽出精度・手作業削減時間
今回の検証において効果が確認できた場合は、今後その他の業務フロー・他部門への展開も検討する予定だ。
(執筆:デジタル行政 編集部)