長野県箕輪町、生成AI搭載の多言語翻訳サービスを導入[ニュース]

長野県箕輪町、生成AI搭載の多言語翻訳サービスを導入[ニュース]

長野県箕輪町は、緊急時における命に関わる情報取得の格差を無くすことを目的として、生成AI搭載翻訳サービスを町内で導入した。
今回導入されたサービスは、八楽株式会社が提供する「ヤラク翻訳」で、導入費用の低さや翻訳の正確さなどが評価されて導入に至った。

背景

長野県箕輪町には、ブラジルやベトナム、中国などさまざまな国をルーツに持つ外国籍住民がいる。
2020年頃の新型コロナウイルス流行時、外国籍住民による生活相談が急増した。
日本で10年以上暮らしている外国籍住民でも「救急車の呼び方がわからない」と相談する事例があり、情報格差の深刻さが浮き彫りとなった。
これをきっかけに災害時・緊急時における情報提供の体制に見直しが入り、多言語対応可能なツールの導入が検討された。

今後の展望

2025年4月にヤラク翻訳が導入されて以降、町は防災・生活情報の多言語化に力を入れている。
町内にはこれまでブラジル出身者が多かったため、ブラジルで広く用いられるポルトガル語への対応で十分だったものの、近年住民構成が変化したことによってタガログ語や中国語などへの翻訳も必要になりつつある。
今後は、2025年度中に防災ハザードマップを町内で話者の多い5言語で発行する予定だ。

(執筆:デジタル行政 編集部)