兵庫県姫路市、「対話型チャットAIによるお悩み相談」実証実験結果を公開[ニュース]

兵庫県姫路市、「対話型チャットAIによるお悩み相談」実証実験結果を公開[ニュース]

2025年4月、兵庫県姫路市は対話型チャットAIを用いたお悩み相談を市民に提供する実証実験について、職員を増やさず521件の相談に対応できたと発表した。
当実証実験は、東京都渋谷区の株式会社ZIAIと共同で行ったもの。

背景

近年、市民から寄せられる相談の内容が多様化する状況で、限られた職員で相談に対応できる窓口体制の構築が急務となっている。
この解決策として、24時間対応できる相談窓口の設置やAIを活用したシステムの導入が注目されている。
姫路市では、これまで「福祉つながる窓口」がひきこもり・福祉についての総合相談を一手に担ってきた。
一方で、市が行ったアンケートでは、約3割の市民が「問題を抱えているがどこにも相談できていない」と答えた。
このような状況を改善するため、住民サポートにおける最適解を模索する目的で今回の実証実験が行われた。

概要

本実証実験の実施期間は10月17日から12月17日まで、姫路市民を対象に行われた。
2ヶ月間で住民から寄せられた相談に傾聴AIが対応し、うち161件には市内関係機関の窓口が案内された。
利用者の過半数が10〜30代であり、従来の「福祉つながる窓口」利用者の多くが40代以上だったことを考えると、これまで相談できなかった住民にもリーチできたといえる。

(執筆:デジタル行政 編集部)