新潟県上越市、介護事業所において「生成AI活用検証」 を実施[ニュース]

新潟県上越市、介護事業所において「生成AI活用検証」 を実施[ニュース]

新潟県上越市は、上越5e協議会・株式会社丸互・東日本電信電話株式会社の3者の協力のもと、介護事業所の業務効率化を目的に実証事業を実施した。

背景

近年、医療や介護、福祉分野において、人手不足が深刻な課題となっている。
厚生労働省の需給推計によると、2025 年における介護人材の需要は約253万人であるのに対して供給は約215万人程度とされており、需要が供給を上回る状況になっている。
この課題を解消するために、近年はさまざまな人材確保の施策が進められるほか、AI やIT 技術を用いた業務効率化への期待も高まりつつある。
これらを背景に本実証では、大規模言語モデル「tsuzumi」を用いた介護記録作成支援のモデル構築を目指した。

実験概要

本実証実験では、介護記録についての記載業務を対象に実施した。
従来の手入力での記載業務に代わり、ノートパソコンから音声で報告内容を入力して文字化する「校正」、認識した言葉を適切な項目に仕分ける「仕分け」を行って介護記録として自動記録する。
実証においては、2つの介護事業者の介護士を対象に、記録業務を対象として以下の観点で評価を行った。

・業務効率化
従来の方法の場合にかかる時間と音声から入力した場合にかかる時間を比較

・正答率
音声入力について「校正」と「仕分け」が理解できる内容として出力されれば正解として評価

(執筆:デジタル行政 編集部)