兵庫県養父市、公民館「あけのべ憩いの家」でオンライン診療の実証事業開始[ニュース]

兵庫県養父市、公民館「あけのべ憩いの家」でオンライン診療の実証事業開始[ニュース]

兵庫県養父市は、明延区にある公民館「あけのべ憩いの家」でオンライン診療の実証事業を行う。本事業を通じて、僻地の医療アクセス改善を目指す。

オンライン診療実証事業実施の背景

兵庫県養父市をはじめとした中山間地域は少子高齢化が進んでおり、医師不足と医療アクセスの改善が課題だ。

養父市には、路線バスはあるものの運行は限られ、運転免許証を自主返納する高齢者も多い。交通手段が少ない高齢者にとっては通院のハードルが高く、今後適正頻度で受診できないケースが増える可能性もある。訪問医療も実施されているが、対応できる医師の数が少なく、十分な医療提供が難しい状況だ。

養父市は、市内明延区の公民館「あけのべ憩いの家」に、医師が常駐しない診療所を開設し、オンライン診療の実証事業を行う。本事業を通じて、患者と医師双方のニーズにあった地域医療への貢献を目指す。

オンライン診療実証事業の概要

オンライン診療の実証事業が行われる期間は、2023年11月7日から2024年3月31日までだ。養父市明延区の9人の住民が対象となる。

本事業では、リアルタイム遠隔医療システム「Doctor Chart」を搭載した「TELECUBE」を使用し、プライバシーに配慮した診療が実施される。本実証事業は、患者と医療従事者双方の有用性や医療システムの運用課題や、必要な設備・機器についての検証が目的だ。

(執筆:デジタル行政 編集部)