佐賀県佐賀市「災害用Heart Stock」運用開始。地元の学生ボランティアらと共同で支援物資を完成[ニュース]

佐賀県佐賀市「災害用Heart Stock」運用開始。地元の学生ボランティアらと共同で支援物資を完成[ニュース]

佐賀県佐賀市は、国内外で医療支援に取り組む特定非営利活動法人ジャパンハートが運営する、災害時に高齢者や乳幼児などの要配慮者に必要物資を無償提供するシステム「災害用Heart Stock」を、本日より運用開始、11月12日(土)と13日(日)には、地元の学生ボランティアとともに、物資のパッキングを実施した。

「災害用Heart Stock」とは

ジャパンハートとアクセンチュアが共同開発したブラウザベースのプラットフォーム「災害用Heart Stock」は特別な支援が必要となる人々のために準備した支援物資を、有事の際、富山を起点に被災地の医療・介護施設へ迅速に届ける仕組みとして2022年9月1日から富山県内で運用している。
このたび、富山に続く2拠点目の取り組みとして、ジャパンハートが事務所を構える佐賀県での展開を進め、近年、災害が多発している九州エリアでの支援体制を構築し、減災に努める。

本事業の運用開始に伴い、11月12日と13日の二日間、佐賀大学鍋島キャンパス(佐賀県佐賀市)にて、佐賀大学・西九州大学の学生ボランティアやジャパンハート支援者の協力により、計100セット(高齢者向け80、乳幼児向け20)の災害支援パッケージを作成した。
同パッケージは地元企業を含む各メーカーからの物資提供により構成され、当日は、佐賀事務所の職員と総勢のべ24名のボランティアがそのパッキング作業に取り組んだ。

今回準備した支援物資は、ジャパンハート佐賀事務所にて備蓄し、有事の際には医療・福祉施設などの物資を必要とする施設に対して、救急救命士スタッフが迅速に現地へ搬送する。

災害時に自治体や支援団体によって行われる物資提供は、とくに初期段階においてはすべての人に共通して必要な物資が優先され、要介護者や乳幼児など、特殊なニーズを満たす物資の支援は遅延傾向にあある。

「災害用Heart Stock」は、この要配慮者の方への支援不足という社会課題解決に向けた取り組みとして、今後も全国で運用地域拡大を目指す。
自然災害や新型コロナウイルス感染症への緊急救援を行ってきた経験をもつジャパンハートと、総合コンサルティング企業のアクセンチュアが有するテクノロジーを効果的かつ迅速に導入するために必要な技術と知見を組み合わせ、要配慮者の方に特化した物資支援の供給体制を「災害用Heart Stock」として整えることで、「誰も取り残さない災害支援」の実現に寄与することを目指し取り組んでいく。

なお、ジャパンハートの佐賀での取り組みとしては他にも、災害に特化したボランティア登録制度「災害ボランティア登録研修」を、12月3日(土)から4日(日)の二日間、佐賀大学にて実施予定(オンラインでも同時開催)。

詳細:https://www.japanheart.org/join/event/seminar/2022120304saga.html

(執筆:デジタル行政 編集部 加納 奈穂)