諏訪市、デジタルプレミアム商品券「SUWAデジチケット」を販売開始
長野県諏訪市は、物価高騰に直面する家計を支援する施策として、プレミアム率30%の電子商品券「SUWAデジチケット」の販売・利用を2025年12月2日より開始した。本事業は、内閣府所管の「物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金」を活用している。
諏訪市が推進するデジタル商品券事業の概要
諏訪市は、エネルギー・食料品価格等の物価高騰による影響を受けた市民の生活支援を目的に、電子商品券の発行事業を展開している。本事業の運用には、株式会社ギフティが提供する「e街プラットフォーム®」を基盤としたシステムを採用した。
「SUWAデジチケット」は、諏訪市在住の方を対象とし、額面合計13,000円分の電子商品券を1口あたり10,000円で購入できる仕組みである。1人あたり最大4口まで購入が可能で、1次販売は抽選となり、販売上限に達さなかった場合は先着順での2次販売が行われる。
大型店舗を含む全加盟店200店舗で利用可能な7,000円分の「大型中小店舗共通券」と、中小規模の加盟店195店舗のみで利用可能な6,000円分の「中小店舗専用券」の2種類がセットとなる。
利用方法と加盟店での認証システム
購入した「SUWAデジチケット」は、2025年12月2日から2026年1月31日までの期間、市内の加盟店で1円単位での利用が可能だ。利用者は「諏訪市チケットポータル」のマイページ内で抽選・購入・受け取り・保存・利用までの一連の手続きを完結でき、購入後の管理も同ページで行える。
加盟店での認証には、二次元コード認証(静的MPM方式)が採用されている。スマートフォンで完結する仕組みのため、紛失や釣銭の心配はない。
加盟店側の運用も簡便で、事前にレジ前へ二次元コードを設置し、会計時には利用者のスマートフォンに表示される支払い完了画面を確認するのみで手続きが終わる。
支払い完了時には「消し込み」処理によって、支払い金額分が利用済みとしてシステム上で処理されるため、不正な再利用も防止できる。紙クーポンの運用時に発生する、受領・裏書・集計・保管・請求といった煩雑な作業は不要だ。
諏訪市における地域活性化の取り組み
諏訪市は、一層の観光促進を目的に、2025年4月より「旅先納税®」を開始しており、その運用基盤としても「e街プラットフォーム®」のソリューションを活用している。
本事業は、地域経済の活性化と市民生活の支援を両立する施策である。購入者の利便性向上を図るため、電子商品券を活用した各種施策がポータルサイトに集約されている点が特徴だ。
(執筆:デジタル行政編集部)