デジタル行政について
  • TOP
  • 記事
  • 宮崎県都城市、避難所のデジタ...

宮崎県都城市、避難所のデジタル化などの防災DXの実証へ [ニュース]

宮崎県都城市、避難所のデジタル化などの防災DXの実証へ [ニュース]

宮崎県都城市は、株式会社バカン、Gcomホールディングス株式会社と連携し、避難所の混雑可視化や非接触型の避難所受付などのサービス導入、実証によって防災DXを推進する。

同市は、令和元年4月に「都城デジタル化推進宣言」を宣言し、「誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化」をテーマに行政のDX化を進めており、今回の取組もこの一環として実施。避難者へ負担をかけることなく、スムーズな避難所運営を図るために、避難者、避難所管理者、そして災害対策本部の3者の効率化が期待できる仕組みの構築を目指す。

近年、全国的に大雨や台風による被害が甚大化し、避難所が開設されるケースが増加している。また、コロナ禍においては、感染拡大防止のために人と人との間に距離を確保する社会的距離(ソーシャルディスタンス)などが求められる。これは災害時に開設される避難所でも例外ではなく、距離の確保や体調不良者のゾーニングなどが重要になる。一方で、そうした状況下においては各避難所の収容可能人数が従来と比べ少なくなる可能性があり、避難所に人が集中して入れなくなるといったリスクが高くなる。

運営者も避難所を開設する際に、避難者の誘導だけでなく避難者の情報登録や定期的な情報集計・共有、備蓄物の管理など多くの作業が発生しており、その対応に多くの労力を割かれ円滑な運営が難しいという課題がある。その結果、住民が雨のなか行列をなす事態や約20%の避難所で定員オーバーが発生するといった地域もあり、避難所の混雑可視化や運営の効率化・省力化が求められていた。

サービスの導入により、避難所を運営する際に密や行列の発生を抑制、運営の省人力化・効率化などが期待できる。また、本取組では、高齢者層などもサポートするためにマイナンバーカードや運転免許証などの身分証をOCRで読み取る等のソリューションも用意している。これにより、年齢によらず幅広い住民が安全かつ快適に避難できる、避難所の包括的な防災DXを実現するとしている。

【提供するサービス機能】 (機能には今後開発予定のものも含まれる。)

①避難所の定員管理&空き避難所検索:

2021年10月1日時点で約190団体と契約、12,000避難所を管理している避難所の混雑可視化サービス。避難者はマップ型リアルタイム混雑情報配信サービスにPCやスマートフォン等でアクセスすることで、アプリなどのダウンロード不要で各避難所の位置や混み具合を確認することができる。非接触型のスマート受付との連動で避難所の混雑状況はリアルタイムに更新される。

②非接触型スマート受付:

避難者の情報を非接触かつ自動的にデータ化し管理・分析することができるようになる。

スマートフォンを持っている場合、事前にユーザー登録をしておくことで、避難所では2次元バーコードを提示するだけで受付を済ませることができる。他にもマイナンバーカードや免許証といった身分証の情報をカメラ式OCRで読み取り、受付を行うことができる。

③避難所の在庫管理:

各避難所にある保管物資などの情報を集約し、災害対策本部で簡単に一元管理できるため、物資補給等がスムーズになる。

④避難所伝言板:

災害対策本部と各支部で手軽にコミュニケーションを取れる伝言板機能を提供。なお、発災時は様々な事案に対応する必要があるため、投稿件数が多くなることから、必要な情報が埋もれないよう様々な検索機能が用意されている。本部から全避難所への全体配信機能や、本部と特定の避難所間のやりとりも可能になる。一方通行に発信する連絡手段ではなく、必要な情報を必要な時に必要な職員が取得できるよう配慮されている。

【期待する効果】

①住民:「避難先に迷わない、避難者カードを書かない、避難所の受付で待たない」世界の実現

・最寄りの空き避難所の検索や設備情報などを確認できるようになるため市民の判断で分散避難を図れます。定員オーバーで避難所に入れないといった避難所難民を回避しやすくなる。

・事前登録した2次元バーコードやマイナンバーカードなどの身分証を提示するだけで避難者情報の受付を行えるため、避難者の負担を軽減。

②自治体:避難所運営の効率化による運営者の負担軽減と利用者の利便性向上を両立

・避難所の受付時に避難者情報を自動的にデータ化できるため、これまで避難者の情報登録や集計にかかっていた時間を大幅に短縮可能。

・混雑情報の提供により分散避難が促進されることで、定員オーバーによる他避難所の案内業務が軽減される。なお、定員等も随時変更可能なため、臨機応変な避難所管理が可能。

(執筆:デジタル行政 編集部 與那嶺 俊)