デジタル行政について
  • TOP
  • 事例
  • 地域の少子化対策に有効!?-...

地域の少子化対策に有効!?-スマホアプリで進むパートナー探しのデジタル化

地域の少子化対策に有効!?-スマホアプリで進むパートナー探しのデジタル化

コロナ禍で普及が加速、オンラインでのまじめな出会い探し

サイバーエージェントグループでマッチングサービス「タップル」を運営する株式会社タップルは、恋活・婚活マッチングサービスに特化した調査機関である「Love Tech(ラブテック)ラボ」にて、デジタルインファクトと共同で、恋愛や結婚対象となるパートナーをオンライン上で紹介するオンライン恋活・婚活マッチングサービスに関して、国内の市場規模を調査し、その現状推計と予測を公表した。

2021年のオンライン恋活・婚活マッチングサービス市場は、前年比23%の増加で768億円に。2026年には、2021年比約2.2倍の1,657億円に拡大すると予測している。

オンライン恋活・婚活マッチングサービスは、現在は多くがスマートフォンアプリとして提供されており、「マッチングアプリ」と呼ばれ、20代~30代の男女を中心に支持を得ている。

2020年は、コロナ禍で、世代を問わず信頼できるパートナーを求める動きが広がり、婚活需要全体が拡大したといわれているが、当然ながらリアルの出会いの場が大きく制限された。

「出会ったこともない不特定多数の男女が、オンラインで出会うのは不安。」というような考え方も今は昔。スマートフォンの普及により、5年ほど前から若者の間で爆発的に火が付いた「オンラインでのまじめなパートナー探し」はコロナ禍でさらに定着。今では40代や50代にも広がっている。

これに応えて、サービスも生活者のライフステージに応じた様々ものがある。

20代前後で、普通の恋愛から始めてみたい男女の出会いをサポートする代表格の一つである「タップル」や、結婚をより真剣に考えている人たちを後押しする、名前もずばりの「Omiai」というサービス、過去に結婚経験があり、2度目のパートナー探しを後押しする「marrish(マリッシュ)」のようなサービスなど様々だ。

サービス側もユーザーを惹きつけるために創意工夫をしており、例えばイグニス社が提供する「with」は、サービス開発でメンタリストDaiGo氏の監修を受け、女性から好評を得ている。

また、LINEは結婚相談所最大手のIBJと提携しグループ会社を通して共同子会社を設立。新たに恋愛マッチングアプリ「HOP」というサービスを2020年12月に全国展開を開始した。

2020年は、テレビ番組での露出も増え、著名人の間でも話題になっており、マッチングアプリに対する社会的な認知・理解がさらに進んだといえる。

始まった都道府県や市区町村との連携

これらのサービスを提供する事業者は、少子化対策を進める自治体との連携を進めている。

例えば今回市場規模の推計・予測調査結果を公表したタップル(旧:マッチングエージェント)は、2019年8月に佐賀県有田町が「若い世代のライフデザイン構築支援に関する連携協定」を締結。佐賀県有田町がスマホ時代に適応した様々な政策の転換を進めていく一環として、同社と佐賀県有田町が連携し、出会いの機会の創出や恋愛・結婚支援といった、若い世代のライフデザイン構築を支援していくと公表。

また、「Omiai」を運営するネットマーケティングも、2019年3月に青森県との「婚活」「移住」分野での官民連携を公表。県と「UIJターン」や「婚活・恋活」を支援する共催イベント「青森Omiai恋活Party」を東京で実施したことや、今後の取り組みとして、イベントの開催や青森県内での「婚活ツアー」及び「婚活パーティー」などに取り組んでいくことを明らかにした。

結婚相談所を運営する婚活支援サービス大手のタメニーは、独自開発したシステム「PARMS」を、これまでに福島県、京都府、埼⽟県、秋⽥県、福井県の5府県に導入。自治体が運営する結婚支援センターなどの窓口で利用されるマッチングシステムの機能向上により、府県の少子化対策を支援している。

マッチングアプリのサービス提供事業者と自治体との連携は、これまではイベントやツアーなどの共催における連携が多い模様だが、今後はシステム的な連携も進んでいく方向に向かう可能性も視野に含まれているのかもしれない。

少子化対策を進める行政担当者にとって、今後出会いを後押しする対象となる地域住民が、今実際にどのような出会いをしているかということや、どのような出会いを求めているのかを測るうえで、出会いの場を後押しするサービスの最新動向は注目すべきポイントの一つといえよう。

(執筆:デジタル行政 編集部 野下 智之)