東京都国分寺市、ジーシーシーのオールインワンパッケージ導入で標準化対応・新庁舎移転を同時に実施

東京都国分寺市、ジーシーシーのオールインワンパッケージ導入で標準化対応・新庁舎移転を同時に実施

東京都国分寺市では基幹系システム更改だけではなく、標準化対応・新庁舎移転を全て同時に行うことは、全国的にも例を見ないプロジェクトを実施した。

2025年1月6日、東京都国分寺市において、株式会社ジーシーシーが開発した自治体システム標準仕様に準拠したパッケージ「e-SUITE住民情報システム」最新バージョンが稼働を開始した。
国分寺市では2023年4月~6月に「国分寺市基幹系システム標準化・共通化導入・運用業務委託に関する公募型プロポーザル」を行っている。

国分寺市 政策部デジタル行政推進室 室長の山下由朗氏、政策部デジタル行政推進室 システム管理担当係長の高須 理仁氏へのプロポーザル実施の経緯に関するインタビューを紹介する。

(Sponsored by ジーシーシー)

複数のイベントが重なった全国でも例を見ないプロジェクト

ーなぜ、プロポーザルにより標準化仕様版パッケージ及び構築事業者の選定を行うという方針になったのでしょうか。

従前利用していた基幹系システムの契約が10年目を迎えるため、調達を計画していたことがきっかけです。
検討途中で標準化の話が持ち上がり、標準仕様に準拠したシステムを調達する方針としました。

ーさらに新庁舎移転も重なり、難易度の高い事業となるのではないでしょうか。

高須係長からは「無謀だ」と言われました(笑)しかし、前システム提供事業者の住基税業務撤退が決まっていたこともあり止むに止まれず、進むしかないという考えでした。
長らく同じシステムを使っており、ベンダ切替のノウハウがないからこそ楽観的だったのかもしれません。

「シングルベンダでの一括提供」GCCのスタイルが国分寺市に適していた

―調達において、GCCへの期待はあったのでしょうか

GCCは東京都多摩地区において、東京クラウド※はじめ11市での導入実績があり、その経験に対する期待が高かったです。
不確かな要素が大きい本事業において、多くのノウハウを持つGCCは安心感のある事業者です。
また、利用職員が近隣ユーザから情報収集できるようになることも魅力的でした。

※東京クラウド…立川市・日野市・三鷹市・小金井市の住民情報システム共同利用体を指す(自治体クラウド)。2021年よりe-SUITEを利用開始している

―システム構築において、デジタル行政推進室様が苦慮された点はどういったものがあるのでしょうか。

一番は、前システムからのデータ移行です。
これまでの基幹系システムは約30年使っており、国分寺市用にカスタマイズを繰り返していたことから、ベンダもデータ量や構造を把握していない状況だった。そのため、データの抽出漏れなどが起こりました。

―今回、 GCCは「カスタマイズなしのパッケージ導入」を条件として、提案に参加しています。

市としても望ましい方向性です。
今回のシステム更改及び標準化対応は「業務にあわせたシステム」から「システムにあわせた業務」への転換のタイミングだと考えます。
10年後に再度システム検討を行うためにも、この機会にデータを整備する良い機会になったと考えます。

―システム利用課様にはどのように方針をご理解いただいたのですか。

プロポーザル実施前にシステム利用課全体でキックオフを実施し、システム更改と標準化対応について認識共有をしました。
また、コンサル事業者と業務ワーキングを開催し、標準仕様を元にフィット&ギャップを実施したことで、標準化に伴い今のシステムから大きく変わらざるを得ない状況を理解してもらったと思います。
そのため、構築期間に大きなハレーションは起きませんでした。

―本事業の成功要因は何だとお考えでしょうか。

シングルベンダでの一括提供というGCCのスタイルが国分寺市に合っていたことが大きいです。
標準化対象20業務含む40以上の業務システムを一括で契約し、戸籍などの他社システムも含めてGCCから提供されているため、市が「システムの隙間」を気にせず、GCCに全て任せることができます。
基幹系と他社システム連携も複数ありますが、連携構築に市の手間はかかりませんでした。
また、ガバメントクラウドも他社システム含めてOracle CloudInfrastructure(OCI)に移行したため、CSP間での連携がありません。
デジタル行政推進室の調整業務が最低限になったからこそ、システム稼働まで進めることができました。

国分寺市における「標準化対象業務含めた40以上の業務システム一括稼働」や「OCIガバメントクラウドへの一括移行」に関しては以下株式会社 ジーシーシーのサイトよりDL可能です。
https://lp.gcc.co.jp/interview011.html