静岡県焼津市が「Smart at 自治体DX」を導入

静岡県焼津市は、M-SOLUTIONS株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長CEO:植草 学、以下 M-SOLUTIONS)が提供する自治体向けkintone業務パッケージ「Smart at 自治体DX」を導入した。この取り組みは、ノーコード開発の効果を検証しながら全庁展開を進めるものであり、2025年1月15日(水)にその導入事例が公開された。
kintoneを活用した業務見直しにより、一部の業務システムでは作業時間を90%以上削減する成果を上げており、本事例は自治体DXのモデルケースとなっている。
導入の背景
焼津市では、これまで多くの業務にExcelやAccessを活用していた。しかし、ファイル管理の煩雑さや担当者異動によるマクロ修正の困難さ、ファイルの動作遅延などが課題となっており、業務効率化が求められていた。
そこで、焼津市はサイボウズ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社⻑:⻘野 慶久、以下サイボウズ)が提供する「自治体まるごとDXボックス」の無料トライアルを活用。トライアルを通じて、5種類の業務システム構築がサポートされるM-SOLUTIONSの「Smart at 自治体DX」に魅力を感じ、導入に至った。
2024年5月には「Smart at 自治体DX」を含むkintoneを全庁に導入し、現在では業務パッケージを活用しながら庁内の類似業務へ応用。職員が業務に集中できる環境を整え、内製化に取り組んでいる。
導入された業務システムと効果
「Smart at 自治体DX」は5種類の業務システムを効果検証しながら導入できるパッケージである。そのうち「広報紙・LINE配信の制作管理」について紹介する。
従来、市民向けの広報紙掲載やLINE配信は、各課からの配信依頼や原稿のやり取りを個別のメールで行い、画像は別の場所へアップロードするなど、一連の作業が煩雑で進行管理も困難だった。
kintoneを活用したシステム化により、配信依頼から原稿管理、進行確認までの一元化を実現。担当者間のコミュニケーションが円滑になり、kintoneのみで業務を完結できるシステムを目指している。

焼津市役所 行政経営部DX推進課 主査 有賀氏のコメント
「原課の課題をどうしたらkintoneで改善できるか、どうなったら便利になるのかを真剣に考えてくださり、丁寧に伴走支援をしていただいたことに感謝しています。kintone初心者にもわかりやすい説明をしていただきながら、アプリ改修や提案にも迅速に対応していただき、とても助かりました。5つの業務支援と約10カ月のサポートを通じ、全庁導入の基盤が整ったと感じています。今後もkintoneの可能性を広げ、業務改善と行政サービス向上を実現していきたいと考えています。」
(執筆:デジタル行政 編集部)