愛媛県が「庁内LANシステム」にデル・テクノロジーズの製品を採用

愛媛県は、DXによる行政の効率化、県民生活の向上、地域経済の活性化を加速するため、職員の行政活動を支える「庁内LANシステム」のインフラ基盤として、デル・テクノロジーズの製品群を採用した。
背景
愛媛県の「庁内LANシステム」は、プライベートクラウド上で稼働し、メールサーバーやファイルサーバー、Active Directoryサーバーに加え、グループウェア、文書管理システム、庶務事務システムなど、複数の部門システムを統合している。業務基幹環境の更改時期を迎えたことに伴い、次期システム「第5次庁内LANシステム」の導入を決定した。
デジタル化やペーパーレス化によりデータ容量の増加が見込まれる中、性能と容量の強化を図るとともに、ランサムウェア攻撃への対策を強化する必要があった。
採用理由
一般競争入札の結果、「Dell PowerEdge」サーバー、「Dell PowerStore 3200T」オールフラッシュストレージ、「Dell PowerProtect DD6400」バックアップストレージを含むインフラ製品群が採用された。デル・テクノロジーズのストレージ製品が持つ圧縮・重複排除機能により、実容量の3倍のストレージリソースを確保できる点や、「Dell PowerProtect DD」のランサムウェア対策の有効性が特に評価された。
導入後の効果
「PowerStore」「PowerProtect DD」の圧縮・重複排除機能により、愛媛県の「庁内LANシステム」のストレージリソースの有効活用が大きく進んだ。特に、3:1の圧縮・重複排除率を保証し、約60TBの物理容量を約180TB分のストレージ空間として利用可能とした。さらに、3:1以上の圧縮率を達成した場合、より多くの容量を確保することも可能となった。これにより、複数世代のバックアップ取得が実現し、レスポンスの向上やスムーズなファイル開閉、バックアップ処理の安定化に寄与した。
また、前回の更改に引き続き、1次/2次バックアップ用に2台の「PowerProtect DD」を導入し遠隔レプリケーションを実施。データの堅牢性を維持しつつ、ランサムウェア対策として安全にバックアップデータを保全する環境を整えた。これにより、高い性能・信頼性を備えた行政情報インフラを最適なコストで実現することができた。
愛媛県 企画振興部 デジタル戦略局 スマート行政推進課 主幹 宮内祥隆氏のコメント
「行政活動を支える自治体システムには、ユーザーの利便性と情報セキュリティーを高いレベルで両立させることが求められます。今回の更新では、特にフルモバイル化により利便性が向上したので、情報セキュリティー対策を講じながら、職員の働き方改革や生産性向上に役立てていきたいと考えています。また、今回採用されたデル・テクノロジーズのサーバー/ストレージ製品は、高いパフォーマンスを安定的に発揮してくれています。限られたストレージリソースを、圧縮・重複排除機能によって効率的に利用できる点も高く評価しています」。
(執筆:デジタル行政 編集部)