宮崎県国富町が「AIさくらさん」で町役場総合案内のDX化を実現

国富町は、合同会社DMM.com(本社:東京都港区、会長兼 CEO 亀山敬司、以下DMM)、株式会社ティファナ・ドットコム(本社:東京都目黒区、代表取締役社長:森 博也、以下ティファナ・ドットコム)と協働し、町役場の総合案内に「AIさくらさん」を導入した。これにより、地域住民へのサポート向上と職員の業務効率化を図る。2025年1月6日より運用を開始した。
導入の背景
国富町はDMMと総務省が推進する「地域活性化起業人制度」に関する協定を締結し、DMMは町のDX推進を支援するためにDMM社員1名を国富町に派遣している。
町役場では、住民からの定型的な問い合わせが多く、窓口の混雑が常態化していた。また、住民ニーズの多様化に伴い、職員の負担が増大していた。業務の効率化を進めると同時に、住民サービスの質を維持・向上させる必要があった。
こうした課題を解決するため、ティファナ・ドットコムが提供するデジタルサイネージ型AI案内サービス「AIさくらさん」の導入に至った。これにより、来庁者の施設案内や周辺情報の自動回答が可能となり、窓口業務の一部を無人化し、職員が他の業務に集中できる環境を整える。
AIさくらさんの機能
「AIさくらさん」は音声認識を搭載したアバターが接客を行い、スムーズな庁内案内を実現する。具体的には以下の対応が可能である。
- 戸籍や引越しなど、各種手続きの案内
- 手続きに必要な窓口の場所案内
- 町の周辺観光情報の提供
(解決できない内容は遠隔地の職員とつなぐ機能を搭載)
生成AIを活用することで事前に用意された回答だけでなく、その場で適切な情報を提供できる。例えば、必要な手続きや書類に関する質問に対し、関連する情報を瞬時に組み合わせて案内することが可能となる。この柔軟性により高齢者を含む幅広い住民に対してわかりやすいサポートを提供し、来庁者の利便性を向上させる。

AIさくらさんとは
AIさくらさんは、ティファナ・ドットコムが提供する対話型AIサービスである。ChatGPTや画像生成AIなど最新のAI技術を搭載し、運用・メンテナンス作業を自動化している。駅や商業施設、Webサイト、電話対応など幅広い分野で活用されており、大手企業や自治体、公共交通機関などで導入が進んでいる。
国富町について
国富町は宮崎県の中央部に位置し、東は県都宮崎市に隣接する人口約18,000人の町である。本庄古墳群(国指定史跡)など貴重な文化財が点在し、美しい自然と歴史・文化が息づく地域である。温暖な気候に恵まれ、マンゴー、せんぎり大根(切り干し大根)、ピーマン、富有柿、米などの農産物のほか、宮崎牛や鶏の炭火焼きなど豊富な食材が自慢である。
今回の「AIさくらさん」導入により、国富町は役場業務の効率化と住民サービスの向上を同時に実現し、DX推進を加速させる。今後もさらなるデジタル技術の活用を図り、より利便性の高い行政サービスを提供していく。
(執筆:デジタル行政 編集部)